葡   萄(ぶどう)      園芸のページにもどる

植える適期をすぎたのかホームセンターで植木の安売りをしていた。ブドウの苗木も半額だった。平成12年の春のこと。
銘柄の札には「安芸クイーン」とあり,これがどんなブドウか知らなかった。庭先で管理できるものと思っていたので1本買った。

根域を制限した方がいいと聞いていたので,カーポートの横を植える場所と決め,レンガでまわりを囲み,その中に植え付けた。
苗の丈が長かったので接ぎ木をした部分から40センチぐらい残し,上部は切った。切り取った部分をさらに2つにわけ,その脇に突き刺していたら,この枝からも芽が出て根付いた。苗木が2本ふえ得した気分になった。

ブドウを植えるとなると枝を誘引するブドウ棚を作らなければならないが,本格的なものは作れないので,イレクターというユニットパイプを使ってT字形の簡易なものにした。

それと枝の一方はカーポートの屋根の下へ誘引した。これはプロがやっているビニールトンネルを枝にかぶせる方法に似ていると思った。

1年目は花も咲かず2方向に枝を伸ばすだけにした。2年目の春,花が咲き,ブドウらしい房になっていくではないか。幼木なので実を付けさせるのは無理ではないのかと思い摘果しようとしたが,やはりそのままにした。

ブドウの粒はふっくらと大きくなり,こうなると楽しみになってきた。房数は10ぐらいある。そのうち小鳥が実をつつくようになったのであわてて袋をかけた。ぶどう用のものはなかったので桃の袋で間に合わせた。

房に袋をかけても小鳥がつつくので,CD−ROMの盤をぶら下げてみた。虹色に光る面が反射して鳥よけの役目をはたしてくれたようである。

安芸クイーンは「巨峰」と「巨峰」をかけ合わせた品種で,聞くところによると井原市で主力品種になりつつあるという。
一粒つまんで食べてみた。果肉はしっかりとしており上品な甘さでとてもおいしい。自慢したくなり,家族にもすすめると「うまい」という。

来年までに本格的な棚を作り枝を縦横に張りめぐらそうかとひそかに思っている。

2002年,日よけを兼ねてユニットパイプで棚を作った。棚を作ったのでかなり成らせることできるが,まだ木も若いので50房ぐらいにした。開花前に花穂(かすい)を整形しなかったので花振るいをしてしまい,実がまばらとなってしまった。ま,売るのでもなく食べられたらいいと思い,かっこいい房は来年のお楽しみとする。

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